みことばの糧1303

『善い行いと施し』

使徒言行録9:36~43 

ヤッファはエルサレムから北西に約60km、地中海に面した地です(*エルサレム神殿建築のためのレバノン杉が運び込まれた。ヨナがタルシシュ行きの船に乗った地)。

その港町に、タビタ――訳して言えばドルカス、すなわち「かもしか」と呼ばれる婦人がいた(*タビタはアラム語で、ドルカスはギリシャ語)。聖書中、ここだけに登場する婦人を通して

主はペトロに甦りの奇跡をおこさせ、栄光を現されました。

 ドルカスは、主の弟子であり、「たくさんの善い行いや施しをして」いました。「ところが、そのころ病気になって死んだので、人々は遺体を清めて安置し」、ヤッファにほど近いリダにいたペトロに「急いでわたしたちのところに来てください」と頼んだとあります。

 人々がペトロに葬りを願ったのか、甦りを願ったのかは記されていません。しかしながら、ペトロがリダで、中風のため8年間も寝たきりになっていたアイネアという人を「イエス・キリストがいやしてくださる」と宣言して、すぐに起き上がらせた奇跡を聞き及んでいたでしょうから、やはり奇跡を期待していたと思われます。

ペトロが駆けつけると、寡婦たちが涙ながらにタビタが作ってくれた数々の下着や上着を見せたとあります。彼女のあたたかい人柄が偲ばれます。

ペトロは「皆を外に出し、ひざまずいて祈り、遺体に向かって『タビタ、起きなさい』と言うと、彼女は目を開き、ペトロを見て起き上がった」のでした。

かつて、ペトロたち十二弟子全員は癲癇に苦しむ男の子を癒すことができませんでした(マルコ9:14-29)。「善い行い」以前に、最も大切なものが抜け落ちていたからです。それは「祈り」、「からし種一粒の信仰」、すなわち愛でした。

しかし、今、ペトロは甦りの奇跡を成し遂げたのです。三度も「そんな人、知らない」と言ってしまった自分に、三度、「わたしの羊の世話をしなさい」と、再び弟子(教会)を委ねてくださったイエス様のアガペの愛を心の底から信じ、受け入れたからです。わたしたちも主の愛に満たされて、礼拝奉仕に、福音伝道に仕えて参りましょう ハレルヤ!  

中島 聡牧師