みことばの糧 1180

『救い主を守る者』

マタイによる福音書2章13節~23節

 今日開かれた箇所では、主イエスがはるか旧約の時代より預言をされてきた真の救い主であることが示されています。エジプトへの避難、また悲しいことではありますがヘロデ王の命令、そしてナザレの人と呼ばれるとの預言に至るまで、全ては神さまの御計画、摂理の中で起こり、示されていたお方がいよいよ到来した、と語るのです。
 厳かで煌びやかなイメージすらある御降誕の出来事ですが、それらに伴って起こった出来事の数々は、人の罪深さすら浮き彫りにいたします。けれどもそれもまた、真の救い主としてこられる方のお姿、人々を罪から救う救い主のお姿でありました。
 主イエスの誕生を巡る出来事、公生涯に入られた時の伝道とめざましい働き、そして十字架と、主イエスの歩まれた御生涯は全て、預言によって指し示されていました。
 そして、主イエスご自身もマタイ5:17以下において「わたしが来たのは律法や預言者を廃止するためだ、と思ってはならない。廃止するためではなく、完成するためである。はっきり言っておく。すべてのことが実現し、天地が消えうせるまで、律法の文字から一点一画も消え去ることはない。」と語ったごとく、預言の成就者、律法の完成者として遣わされていることを宣言なさいました。
 実に、神さまの救いの計画ははるか旧約の時代より指し示されてきました。遡れば、神さまに背いたアダムとエバにも守りを与え、アブラハムとロトも命を救い、モーセを通してエジプトにいたイスラエルを助け出し、士師や預言者を送って人々を導き、数限りないあわれみと恵みを主なる神さまは注いで下さっていました。
 その集大成とも言うべき救い主、ご自身の独り子を遣わしてくださり、完全な救いを成し遂げて下さったのです。この救いによって私たちも生かされ、真の救いを証しするために主にある兄弟姉妹が教会に集っています。

 救いの預言を示し、成就したもう真の神さまと主イエスへの信仰を新たにされて歩みましょう。ハレルヤ!

片平 貴宣牧師