みことばの糧1220

『契約の箱の力』

ヨシュア記3章9節~17節
主はモーセを立て、葦の海の奇跡によってイスラエルの民をエジプトから脱出させてくださいました。そして荒野の四十年を経て、主はヨシュアを立て、雪解け水によって溢れんばかりに増水していたヨルダン川を渡らせ、「約束の地」に向かって民を大きく前進させてくださいました。
約束の地に至るには多くの艱難試練があります。しかし、主は民を守り導いてくださるのです。ただし、選ばれしヨシュア、祭司らが、信じて先に一歩を踏み出さなければ民を進めることはできませんでした。
「契約の箱」があるとはいえ、それを担ぎながら、すなわち両手が塞がったまま増水した川に踏み込んでいくのは恐ろしかったことでしょう。しかし、聖別された祭司たちは自らを献げて川に踏み入り、さらに何百万人という民が全員渡りきるまで川底に立ち止まっていたのです。
アロンが初代の祭司に選ばれ、その子たち、レビ人が祭司となるように主によって命じられました。その務めは、祭儀に仕えることをはじめ、触れるだけで死ぬ契約の箱を担ぎ行くことでした。どれだけ恐ろしかったことでしょう。しかし、民を約束の地に導くために彼らは自らを献げたのです。救いが成就するために恐れに打ち勝ち、自らを献げ、一歩進み行く信仰が必要なのです。
すべての民が渡り終えた後、祭司たちも上がって来ました。すると主は、今度は十二部族から一人ずつ十二人を選び出し、祭司たちが立ち止まっていた川の中央から石を一つずつ取ってきて祈念碑を築くように命じられました。
先週、カナンの地の偵察に選ばれた十二人はヨシュアとカレブを除いて恐れおののき「信仰」から撤退しようとしてしまいました。しかし、今、選ばれた十二人、祭司以外、レビ人以外も含めた十二人は見事に川底に降りて石を担いできて、「救いのしるし」を立てたのです。私たちの信仰、教会、「そのかなめ石はキリスト・イエス御自身」(エフェソ2:20)です。大いなる救いのしるしを仰ぎ見つつ、自らを献げて福音宣教に仕えて参りましょう。

ハレルヤ! 中島 聡牧師