『あまりに多い恵み』
ヨハネによる福音書21:1~6
イエス様の復活を信じていなかった弟子たちは、「家の戸に鍵をかけて」いました。「祈っていた」とも記録されていません。ただ恐怖に閉じ籠っていたのです。そんな弟子たちのところにイエス様は「奇跡」によって復活の姿を現してくださり、手と脇腹の傷を見せ、平安の心を与え、もう一度、「弟子として遣わす」と言ってくださいました。さらに聖霊を与えて、天国の鍵を再授与してくださいました。なんという神の愛でしょうか。
しかし、それでも弟子たちは鍵を開けることができず、さらに8日間も「すべての戸に鍵をかけて」閉じ籠っていました。しかし!イエス様はそれでも再び「奇跡」によって弟子たちに御姿を現し、トマスに槍で突き刺された脇腹の傷口を示して、「あなたの手を伸ばし、脇腹に入れなさい」と言って、不信(背信)を取り除こうとされたのです。
二度の奇跡の恵みを受けて、ようやくペトロが「わたしは漁に行く」と家の外に出たのです。ただし、「復活の主を告げ知らせに行く」ではありません。「伝道に行く」と言ったのではありません。いわば、イエス様と出会う前と同じ漁師に戻っただけなのです。他の弟子たちも同じです。その夜、彼らは一匹も獲ることができませんでした…。
しかし!イエス様は、三度目、御姿を現し、「舟の右側に網を打ってみなさい」と言われ、弟子たちに「あまり多くて、もはや網を引き上げることができなかった」大漁(「しかも大きな魚」)を与えてくださったのです。
さらに!イエス様は魚とパンの朝食まで用意して、弟子たちを待っていてくださったのです(【五千人、四千人の給食】では、「あなたがた(弟子)が準備しなさい」と言われていた)。
イエス様はどこまでも私たちの必要を満たしてくださる、しかも「あまりに多い恵み」で満たしてくださる真の救い主であることが十二分に示されています。
この復活のイエス様の愛を信じた時、弟子たちは全世界に福音を告げ知らせる弟子、使徒となっていったのです。私たちも先ず礼拝において復活の主の御姿を仰ぎ見、主の愛と大いなる恵みに満たされて、永遠の命の恵み、福音を宣べ伝えて参りましょう。ハレルヤ!
中島 聡牧師