みことばの糧1255

『聖霊降臨の教会』

使徒言行録2:1~13
 「五旬祭の日が来て、一同が一つになって集まっていると、…一同は聖霊に満たされ、“霊”が語らせるままに、ほかの国々の言葉で話し出した。」
イエス様が復活されてから50日目、120人ほどの弟子の集団に、預言の通り、聖霊が降り、3000人ほどが洗礼を受けて教会が誕生しました。
 家に鍵をかけて閉じ籠っていた弟子たちは、もはや施錠することなく、「心を合わせて熱心に祈って」いました。復活されたイエス様が「四十日にわたって彼らに現れ、神の国について話された」からです。
段違いの成長ですが、「さて、使徒たちは集まって、『イスラエルのために国を建て直してくださるのは、この時ですか』と尋ねた」(1:6)とある通り、この期に及んでも、「すべての人が救われる」という真の福音からは「的外れ」、すなわち「罪人」の状態であることが分かります。
 しかし、天の父なる神、子なるキリストは、惜しげなく、預言の通り(「しかし、弁護者、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊が、あなたがたにすべてのことを教え、わたしが話したことをことごとく思い起こさせてくださる。」ヨハネ14:26)、約束通り(「わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」マタイ28:20)、弟子たちに「聖霊(なる神)」を与えてくださったのです。
聖霊の力を受けたペトロと11人の弟子たちは、ヨエルの預言を引用し、ダビデ王に遡って、見事にイエス・キリストによる神の救済史を告げ知らせたのです。
 五旬祭には、地中海世界から多民族が集まってきていましたが、ペトロたちは、聖霊の力により多言語で、「悔い改めなさい。めいめい、イエス・キリストの名によって洗礼を受け、罪を赦していただきなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けます。」(2:38)と話すと、まさにイエス・キリストによる真の福音、民族によらず、性別年齢によらず、すべての人が救いを受け取ることができたのです。
 聖霊を受けている人、聖霊を受けている教会はキリストの真の福音に立つことができます。人の力では為し得ない伝道に仕えることができます。永遠の命の恵みがその人の内に湧き上がり、神の愛、献身に至る愛が隣人のために現されていくからです。聖霊降臨、ハレルヤ!

中島聡牧師