『伝道を切り拓く力』
使徒言行録14:1~7
聖霊によってパウロとバルナバは力を得て福音宣教の拡大に仕えていきます。迫害者サウロは、復活の主の光に照らされ宣教者パウロとなりました。またキプロス島生まれのヨハネは、バルナバ(慰めの子)となりパウロを支える者となりました。
サウロは全き回心をもってエルサレムの教会を訪れましたが、「皆は彼を弟子だと信じないで恐れ」ました(使徒9:26)。もう少しで世界最大の福音宣教者パウロを失うところでしたが、この時、唯一バルナバが執り成しをして、使徒となることができたのです。しかし、ギリシア語を話すユダヤ人たちに命を狙われたため、パウロはタルソスへ逃亡することになりました。主の選びと恵みを人の利己的な思惑が無にしようとするのですが、ここで再び慰めの子、バルナバの登場です!
アンティオキアに遣わされていたバルナバは、「サウロを捜しにタルソスへ行き、見つけ出してアンティオキアに連れ帰った」のです。さらに、「丸一年の間そこの教会に一緒にいて多くの人を教え、このアンティオキアで、弟子たちが初めてキリスト者と呼ばれるようになった」のでした(同11:26)。
「こうして、教会はユダヤ、ガリラヤ、サマリアの全地方で平和を保ち、主を畏れ、【聖霊の慰め】を受け、基礎が固まって発展し、信者の数が増えていった」(同9:31)。
慰めの力がどれほど大きく、大切なものであるかが示されます。
イコニオンにおけるパウロとバルナバの伝道も、不信仰なユダヤ人の悪意に満ちた妨害を受けます。しかし、二人は「主を頼みとして勇敢に語り」ました。また主も「彼らの手を通してしるしと不思議な業を行い、その恵みの言葉を証しされた」(同14:3)のでした。
しかし、反対者が悪意(悪魔の働き)によって二人に乱暴を働き、石を投げつけようとした時、さすがに二人はリカオニア州に逃げるのですが、「そこでも福音を告げ知らせて」、伝道地を切り拓いていたのです。人の価値判断で「もうダメだ」と思うところに、聖霊の働き、慰めの祈り、寄り添う愛、再び伝道を切り拓く力が与えられるのです。共に祈り合いましょう!
ハレルヤ! 中島 聡主任牧師