『聖書を信じて信仰へ』
使徒言行録17:10~15
元々はキリスト教徒の迫害者であったサウロは、復活の主イエス・キリストと光の内に出会い、回心します。そして地中海世界、最後には時の帝国ローマにまで福音を宣べ伝える宣教師となりました。その間、数多の試練に遭います。
第2コリント11:23-27によれば、何度も投獄され、鞭打たれ、死ぬような目に遭い、「ユダヤ人から四十に一つ足りない鞭を受けたことが五度。鞭で打たれたことが三度、石を投げつけられたことが一度、難船したことが三度。一昼夜海上に漂ったこともありました。…川の難、盗賊の難、同胞からの難、異邦人からの難、町での難、荒れ野での難、海上の難、偽の兄弟たちからの難に遭い、苦労し、骨折って、しばしば眠らずに過ごし、飢え渇き、しばしば食べずにおり、寒さに凍え、裸でいたこともありました。」とあります。
パウロはイスラエルのベニヤミン族出身でファリサイ派であり、さらにローマの市民権も所有しており、ユダヤ教指導者の中でも高い地位にいた人でした。パウロはそれらのすべてを捨ててキリストによる救いを世界に広めようとしました。一体、なぜでしょうか。
それは、神の御子が人となられたこと、有り得ない「格下げ」を成し遂げ、さらに十字架刑という極刑に御身を献げてすべての罪を贖ってくださったという「神の愛」を受け取ったからでした。
そして、その神の愛を、聖書(当時、大切に保存されていた巻物)を紐解き、使徒たちから聞いていたイエス様が説かれた福音を語り伝えたのです。
するとユダヤ人、さらにギリシャ人の中に熱心に御言葉を受け入れ、毎日、聖書を調べる人たちが現れたというのです。その結果、多くの人たちが聖書に記されていることが本当であると神の言葉を信じ、信仰に入っていったのでした。
このようにしてキリスト教会は瞬く間に地中海世界に広がっていったのです。聖書を読めば、そこに罪の贖い、愛による贖いが記されており、信じる人すべてに永遠の命の与えられることが約束されていることを知ることができます。いつでもギデオン協会の聖書のプレゼントが用意されています。どうぞお手に取って、「百利あって一害無し」の福音をお受け取り下さい。ハレルヤ!
中島 聡牧師