みことばの糧1188

『ここに愛がある』

ヨハネの手紙一 4:7-15

ヨハネの手紙を書いたヨハネは主イエスから「ボアネルゲ(雷の子の意味)」と呼ばれていました。彼は十二弟子の中でただ一人、イエスの十字架の死を目撃し母マリヤを託されました。主の十字架での死、復活、昇天、ペンテコステを経て、ヨハネは雷の子から「神の愛(アガペー)」という言葉を52回も記すこの手紙を書く者へと変えられました。当時の哲学の影響を受け、偽教師が間違った教えを教会に持ち込み混乱しているさなか、「惑わされないように」と、この手紙が書かれているのです。本物を知ると、異端との違いが見えてきます。ヨハネは実体験をもとに「ここに愛がある」と言っています。
1.愛は神から出る…「愛は神から出ます。神を知り、愛する者は神から生まれる者です。愛することのない者は神を知りません。神は愛だからです。」私たちは本当に自分自身を愛しているのでしょうか。家族を本当に愛せているでしょうか。残念ながら人間の愛には限界があります。大好きな対象、いい人なら、友人なら愛せるでしょう。でも罪人を、敵を赦し愛せるでしょうか。人の愛の限界があります。しかし「神は愛」と記されています。それは本当の愛が神から出ているからなのです。
2.ここに愛がある…独り子を世にお遣わしになった神。クリスマスは、神が一方的に私たちを愛して私たちを生きるようにするために、つまり救うために罪を償ういけにえとして、御子をお遣わしになった日です。ここに愛があります。自己中心という神に背を向ける生き方をしている人、自分を愛せないでいる人のすべての罪を引き受けるために、神の独り子である主イエスが十字架で苦しみ貫いて担ってくださったのです。ここに神の愛があります。
3.神がその人の内にとどまる…①私たちが互いに愛し合うなら、神がわたしたちの内にとどまってくださり、神の愛がわたしたちの内で全うされます。②神は私たちに、ご自分の霊(聖霊)を分け与えて下さったのです。このことから神がわたしたちの内にとどまっているのです。③神の子であることを公に言い表す(信仰告白をする)人は誰でも神がその人の内にとどまります。
 罪人であった私たちへの一方的な愛を信じ感謝し(告白し)、主と共に歩むとき愛に包まれる者でありましょう。ハレルヤ!

横浜岡村教会 杉本和生牧師